コロンビア国籍の英国観光ビザ申請について

コロンビアのグスタボ・ペトロ大統領は、同国政府が英国人にもビザの取得を求めることを確認した。

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英国政府は2024年11月より、コロンビア人に対する観光ビザの発給を再度義務付けた。この決定は、コロンビアから入国する旅行者からの亡命申請や拒否が急増したことを受けたものである。

英国内務省は、2022年11月に導入されたビザ免除を撤回した主な理由として、これらを挙げている。以前は、コロンビア国民は英国へのビザ免除を享受していたが、これは二国間関係を強化し、観光を奨励するための措置であった。

亡命を求めるコロンビア人の急増

報道では、多くのコロンビア国民が訪問者として英国に到着したが、後に入国時に亡命を求めていることが明らかになった。英国内務省の覚書には、許可されていない理由で英国を訪れるコロンビア人が増えていると記されていた。その中には、英国での生活、就労、亡命を求めることも含まれていた。

具体的には、2024年上半期に468人のコロンビア人が亡命を申請したのに対し、2019年はわずか19人だった。さらに、英国国境当局はより多くのコロンビア人旅客の入国を拒否した。特に、2024年1月から6月にかけての拒否件数は285件であったのに対し、2019年全体では162件であった。その結果、政府は適切な国境警備と管理を確保するための制度改正を求める圧力の高まりに直面した。

イベット・クーパー内務大臣はこの決定を擁護し、増加する移民レベルを管理するために必要だったと説明した。彼女は、ビザの再導入により、英国は入国者をよりよく監視・規制できるようになると強調した。

さらに彼女は、亡命申請の割合が高く、その結果、英国の移民資源に負担がかかっていることから、以前の制度は持続不可能になっていると指摘した。

企業や機関が懸念を表明

コロンビア当局は、英国留学を希望するコロンビア人学生の数に大きな影響を与えることを懸念している。さらに、生計を英国への旅行者に大きく依存している企業にも影響が及ぶ。

英国の決定を受け、コロンビアのグスタボ・ペトロ大統領は、同国政府が英国人に対する相互ビザ発給を実施すると発表した。ペトロ大統領は、この動きは英国の新しいビザ政策に直接対応するものであり、国際外交における相互主義の原則を強調するものであると述べた。

この3年間で、暴力と経済活動が活発化する中、何千人もの人々がヨーロッパやアメリカに亡命を求めている。これは、反政府勢力や麻薬密売活動が横行しているコロンビアの特定の地域に当てはまる。2022年、アメリカの国境管理局はメキシコ国境で16万5000人以上のコロンビア人を逮捕した。2023年の逮捕者数は155,000人だった。

この決定は、コロンビアの観光業界にも懸念をもたらした。旅行代理店は、ビザ取得の義務化によって、コロンビア経済の重要な部分を占めてきたイギリス人観光客の数が減少するのではないかと懸念している。業界関係者は、ビザ取得の複雑さが増すことで、イギリス人観光客がコロンビアを訪れることを控えるのではないかと懸念を表明している。

コロンビア国籍者への影響

11月26日以前に英国旅行を予約していた旅行者は、新しいビザの制限を受けることなく旅行を完了することができる。

しかし、今後の旅行者はより厳しい要件に直面することになる。コロンビア国民は、他の目的地に向かう途中で英国の空港を通過する予定の場合、トランジットビザだけでなく、ビジタービザも申請する必要がある。

イメージ:freepik

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